教えて！住まいの先生

分譲マンションか賃貸マンションか分からないのですが、一応、分譲マンションという前提でお答えします。

まず、一人の住人が「騒音」だと苦情を申し立てても、それが受忍の限度を超えているのかどうかということが問題になります。

また、騒音源を特定することが困難であるという問題もあります。マンションは互いに壁・床・天井を隔てるだけで直に上下左右の住戸と接しているので、生活音が響くのは当たり前です。また、様々な配管が上下に張り巡らされているので、1階の音が最上階にまで響くことさえあり得ます。

せすから、隣の騒音だと思っても実はそうではなかったり、上階の騒音だと思って上階の住人に苦情を言っても、その時間は在宅していないなどと言われたりすることがあります。

さらに、エレベーターとかポンプなどの機械音、隣家のエアコン室外機の音など、機械が故障していない限り、それは個人のレベルで騒音と感じても、どうしようもないこともあります。

さて、分譲マンションでは、管理組合が管理会社と契約を結んで、管理を委託するわけですが、その委託契約書の中には騒音トラブルの仲裁などと言うことは書かれていません。したがって、管理会社から派遣された管理員は、契約上、騒音トラブルについての仲裁義務を負うわけではありません。

ただし、区分所有法や管理規約に「共同の利益に反する行為を禁止する」という定めがあるはずで、マンション住人の多くが騒音と感じるほどのものであれば、それは区分所有法違反として、あるいは規約違反として管理組合が主体となって法的措置をも含めた対策を講じることはあり得ます。

ですから、他の住人に聞いてみて、多くの人が騒音と思っているかどうかが重要ポイントになるので、まずはそういう運動を起こしてみてはいかがかと思います。そして、多くの人の賛同を得られれば、管理組合にその騒音問題を取り上げてもらいましょう。

そうでなければ、受忍の限度内だということで何もしてくれません。たとえしてくれたとしても、「騒音苦情が出ています。互いに注意しましょう。」としたためたチラシを各戸に配布するか掲示板に貼るかぐらいです。

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