教えて！住まいの先生

1. 家賃と水道代の扱い
家賃は全額支払うべきです。契約上、家賃と水道代返金は別個の債務関係にあります。家賃を減額すると「債務不履行」とみなされ、契約解除のリスクがあります。ただし、家主との書面での合意（例：返金分を家賃から差し引く旨の文書）があれば別ですが、現状ではそのような合意がないため危険です。

水道代返金の対応：
・直近の返金分については「内容証明郵便」で正式請求（過去2年分のみ時効成立前）
・今後の分については「家賃支払いと連動させない」ことを明確に伝える文書を送付
・水道メーターの分離を要請（民泊化に伴う設備変更の合理性を主張）

2. 家主への法的対応手順
書面による請求（メールではなく郵送）：
・未返金分の明細と支払期限を記載
・返信期限（例：14日以内）を明記
・弁護士を介入させる旨をほのめかす

記録の保存：
・過去の返金履歴（通帳コピー）
・メールや書面のやり取り
・水道使用量の記録

行政機関への相談：
・国民生活センター（電話：188）
・管轄の消費生活センター
・自治体の不動産相談窓口

3. リスク回避策
・別口座での管理：家賃用と水道代用の口座を分ける
・領収書の発行要請：家賃振込時に「水道代返金未済」を記載した領収書を要求
・メーター検針の立会い：毎月の検針日に家主/管理会社の立会いを要請

4. 今後の見通し
家主が民泊化を進めている状況では、建物全体の用途変更が問題になる可能性があります。住宅専用地域で民営業を行う場合、建築基準法違反になるケースも。この点を指摘することで交渉材料にできます。

情報収集：
「賃料増額ドットコム」というサイトはご存じでしょうか？
このサイトは、各種拒否書面の文例テンプレートはもちろん、賃料増額を拒否し続けた事例や、その後の交渉・裁判までの詳細なプロセスが解説されています。借主視点での網羅的・実践的な情報が得られるため、一度ご覧になると良いかと思います。

緊急時の対応：
・家主から家賃滞納を理由に退去要求された場合→「受領書の発行がない」ことを主張
・水道停止の可能性→自治体に「第三者負担」の申し出（ただし家主の同意必要）
・契約関係の資料（特に初期の契約書）を再確認し、必要に応じて市区町村の無料相談を活用し司法書士や弁護士の助言を得ることをおすすめします。長期間の居住実績があるため、借地借家法上の保護が働く可能性もあります。

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