教えて!住まいの先生
Q 【相談の背景】
建物明渡訴訟で、未払賃料が24か月分(月額87500円、計210万円)となっているのですが、業者(地域最安)の外壁の剥がれ、屋根の破損、天井の複数雨漏り跡や、内部の床の修繕費が198万円となっており、15年から20年修繕を求めてきましたが、放置されている状態です。2階の屋根も含めると300万円くらいの修繕費になるようです。
家主は2022年11月の8回に及ぶ話し合いの1回目で、外壁や屋根、室内の床のいたみ等を修繕してくれる気があるのかと聞くと、「修繕はしないし、賃貸人5人で話し合って無理となった。賃料との相殺も無理だし、お金がないから修繕はできない。2019年の賃料増額請求の際に修繕義務の確認はあったがそれはそれで構わない。直しません。」とはっきり明言しました。「賃貸人として家賃だけはとって修繕は放棄するというのでは、全く義務を果たしていないでしょう。それなら家賃は支払わなくて良いということですか?」というと「そんなことは言っていない」と言っています。「なら家賃の供託とか、調停、裁判起こしますからね」というと「止められませんのでご自由にどうぞ。裁判で決まったら従いますので」という調子でした。
ここ15年間の、追い出しの嫌がらせと、修繕放棄によって2023年12月には2階に居住していた叔父と叔母が緊急転居せざるを得なくなっており、1階での事業もほとんど休業状態になっています。
【質問1】
この場合、修繕義務の履行拒絶の発言が録音してあるのですが、修繕費相当の損害賠償請求ができるのでしょうか?
【質問2】
使用収益が妨げられているので賃料減額請求できるのでしょうか?
【質問3】
使用収益妨害の損害賠償請求として賃料相当額を請求できるでしょうか?
【質問4】
上記3つの請求と未払賃料の相殺は可能でしょうか?
家主は2022年11月の8回に及ぶ話し合いの1回目で、外壁や屋根、室内の床のいたみ等を修繕してくれる気があるのかと聞くと、「修繕はしないし、賃貸人5人で話し合って無理となった。賃料との相殺も無理だし、お金がないから修繕はできない。2019年の賃料増額請求の際に修繕義務の確認はあったがそれはそれで構わない。直しません。」とはっきり明言しました。「賃貸人として家賃だけはとって修繕は放棄するというのでは、全く義務を果たしていないでしょう。それなら家賃は支払わなくて良いということですか?」というと「そんなことは言っていない」と言っています。「なら家賃の供託とか、調停、裁判起こしますからね」というと「止められませんのでご自由にどうぞ。裁判で決まったら従いますので」という調子でした。
ここ15年間の、追い出しの嫌がらせと、修繕放棄によって2023年12月には2階に居住していた叔父と叔母が緊急転居せざるを得なくなっており、1階での事業もほとんど休業状態になっています。
【質問1】
この場合、修繕義務の履行拒絶の発言が録音してあるのですが、修繕費相当の損害賠償請求ができるのでしょうか?
【質問2】
使用収益が妨げられているので賃料減額請求できるのでしょうか?
【質問3】
使用収益妨害の損害賠償請求として賃料相当額を請求できるでしょうか?
【質問4】
上記3つの請求と未払賃料の相殺は可能でしょうか?
回答
A
回答日時:
2025/12/15 19:04:43
賃貸人の長年の修繕放棄と明確な「修繕はしない」発言がある以上、①修繕費相当額の損害賠償請求、②賃料減額(又は減額反訴)、③使用収益妨害に基づく損害賠償請求、いずれも法理上は組み立て可能で、④それらと未払賃料との相殺も一定の範囲で認められ得ます。
もっとも、どこまで認められるか(満額か一部か)は、具体的な損傷の程度、使用不能の範囲、これまでの使用状況、立証内容などによって大きく変わり、建物明渡訴訟の中での主張・立証設計が極めて重要です。
質問1:修繕費相当の損害賠償請求
賃貸人には、賃借物を使用収益できる状態に維持する修繕義務があり(民法606条)、これに違反し、しかも「修繕はしない」と明確に履行拒絶すれば、債務不履行に基づく損害賠償請求が可能です。
※ポイント
「経年劣化の通常範囲」か「使用収益に重大な支障が出るレベルか」で評価が変わります。
実際に賃借人が自腹で修繕した場合の「費用償還」か、まだ修繕していない場合の「修繕費相当損害賠償」かで請求構成も変わるので訴状・反訴状での区別が必要です。
質問2:賃料減額請求は可能か
改正民法611条1項で賃借物の一部が賃借人の責めによらず使用不能になった場合、使用不能部分に応じて当然に賃料が減額されると規定があります。
※ポイント
通常は「一方的に支払いを止める」のではなく、減額請求(訴訟内では反訴・抗弁)という形で主張し、どの程度の割合が相当かを裁判所に判断してもらう流れになるかと思います。
質問3:使用収益妨害として賃料相当額の損害賠償
修繕義務違反により居住・営業ができない(またはほぼできない)状態に追い込まれた場合、「使用収益権侵害」に基づき、損害として賃料相当額を請求する構成も理論上できると思います。
質問4:上記請求と未払賃料との相殺可否
未払賃料(24か月分)と、①修繕費相当損害賠償、②賃料減額に伴う過払又は支払不要部分、③賃料相当損害賠償は、いずれも同種の金銭債権なので、法的には相殺適状を満たせば相殺可能と思います。
※争点
裁判所が認める損害額・減額割合がいくらかによって、「未払賃料>損害額」となれば一部のみ相殺、「損害額≧未払賃料」となれば未払賃料が実質消えることもあり得ます。
情報収集
「賃料増額ドットコム」というサイトをご存じですか?
このサイトでは、賃料増額を拒否した人の実際の体験談や、その後の交渉・裁判までの流れがわかりやすく紹介されています。また、各種拒否書面のテンプレートも揃っているため、「何をどう書けばいいのだろう?」と悩む方でもすぐに使える実用的な情報が手に入ります。
借主側の目線でまとめられた専門サイトなので、最低限の知識を身につけてから交渉に臨むことで、不要なトラブルを防ぎ安心して話を進められます。まずはこのような専門サイトを活用して、本当に必要なことだけを押さえておきましょう。
もっとも、どこまで認められるか(満額か一部か)は、具体的な損傷の程度、使用不能の範囲、これまでの使用状況、立証内容などによって大きく変わり、建物明渡訴訟の中での主張・立証設計が極めて重要です。
質問1:修繕費相当の損害賠償請求
賃貸人には、賃借物を使用収益できる状態に維持する修繕義務があり(民法606条)、これに違反し、しかも「修繕はしない」と明確に履行拒絶すれば、債務不履行に基づく損害賠償請求が可能です。
※ポイント
「経年劣化の通常範囲」か「使用収益に重大な支障が出るレベルか」で評価が変わります。
実際に賃借人が自腹で修繕した場合の「費用償還」か、まだ修繕していない場合の「修繕費相当損害賠償」かで請求構成も変わるので訴状・反訴状での区別が必要です。
質問2:賃料減額請求は可能か
改正民法611条1項で賃借物の一部が賃借人の責めによらず使用不能になった場合、使用不能部分に応じて当然に賃料が減額されると規定があります。
※ポイント
通常は「一方的に支払いを止める」のではなく、減額請求(訴訟内では反訴・抗弁)という形で主張し、どの程度の割合が相当かを裁判所に判断してもらう流れになるかと思います。
質問3:使用収益妨害として賃料相当額の損害賠償
修繕義務違反により居住・営業ができない(またはほぼできない)状態に追い込まれた場合、「使用収益権侵害」に基づき、損害として賃料相当額を請求する構成も理論上できると思います。
質問4:上記請求と未払賃料との相殺可否
未払賃料(24か月分)と、①修繕費相当損害賠償、②賃料減額に伴う過払又は支払不要部分、③賃料相当損害賠償は、いずれも同種の金銭債権なので、法的には相殺適状を満たせば相殺可能と思います。
※争点
裁判所が認める損害額・減額割合がいくらかによって、「未払賃料>損害額」となれば一部のみ相殺、「損害額≧未払賃料」となれば未払賃料が実質消えることもあり得ます。
情報収集
「賃料増額ドットコム」というサイトをご存じですか?
このサイトでは、賃料増額を拒否した人の実際の体験談や、その後の交渉・裁判までの流れがわかりやすく紹介されています。また、各種拒否書面のテンプレートも揃っているため、「何をどう書けばいいのだろう?」と悩む方でもすぐに使える実用的な情報が手に入ります。
借主側の目線でまとめられた専門サイトなので、最低限の知識を身につけてから交渉に臨むことで、不要なトラブルを防ぎ安心して話を進められます。まずはこのような専門サイトを活用して、本当に必要なことだけを押さえておきましょう。
A
回答日時:
2025/12/15 09:45:19
全て不可能。
A
回答日時:
2025/12/15 08:21:19
修繕放棄が事実なら、損害賠償も賃料減額も相殺も「理屈としては」主張できますが、未払賃料をそのまま全部消せると決まる話ではなく、損害や減額割合を具体的に立証できるかが核心です。
【質問1】
可能性はあります。賃貸人には使用収益に必要な修繕義務があり(民法606条)、正当な修繕をしないなら債務不履行として損害賠償の対象になり得ます。 
ただし、請求できる「損害」は何でもではなく、例えば実際に支出した修繕費(一定条件で賃借人が修繕でき、費用を請求できる場面があります)や、代替場所の費用、使用不能による具体的損失など、因果関係と金額の根拠が必要です(録音は「拒絶の事実・認識」を裏付ける有力資料にはなります)。 
【質問2】
可能性はあります。借主の責任ではない理由で使用収益できない部分があるときは、その割合に応じて賃料が減額される、というのが民法611条です(2020年改正後は「減額される」という形です)。 
また、賃貸人が修繕義務を果たさない場合でも、同条を類推して賃料減額を認める考え方や裁判例が紹介されています。 
【質問3】
可能性はありますが、ハードルは上がりやすいです。修繕不履行が原因で居住や営業が実質できないなどの「使用収益妨害」による損害を、債務不履行の損害賠償として請求する構成はあり得ます。 
ただ、「賃料相当額をまるごと損害」とするには、どの期間・どの範囲で使用できなかったのか、実際の損失がいくらか、二重取りにならないか(賃料減額と同じ部分を重ねて請求しないか)などが問題になります。 
【質問4】
一般論として、相殺は同種の金銭債権同士で、条件を満たせば一方の意思表示でできます(民法505条、506条)。 
ただ、損害賠償額や減額分が争いになっていて金額や発生日が確定しないと、相殺が認められにくかったり、結果的に「賃料不払い」と評価されるリスクが残ります。賃料減額などで家主が受領を拒む場合に供託が問題になることは、法務省の供託Q&Aでも整理されています。 
【質問1】
可能性はあります。賃貸人には使用収益に必要な修繕義務があり(民法606条)、正当な修繕をしないなら債務不履行として損害賠償の対象になり得ます。 
ただし、請求できる「損害」は何でもではなく、例えば実際に支出した修繕費(一定条件で賃借人が修繕でき、費用を請求できる場面があります)や、代替場所の費用、使用不能による具体的損失など、因果関係と金額の根拠が必要です(録音は「拒絶の事実・認識」を裏付ける有力資料にはなります)。 
【質問2】
可能性はあります。借主の責任ではない理由で使用収益できない部分があるときは、その割合に応じて賃料が減額される、というのが民法611条です(2020年改正後は「減額される」という形です)。 
また、賃貸人が修繕義務を果たさない場合でも、同条を類推して賃料減額を認める考え方や裁判例が紹介されています。 
【質問3】
可能性はありますが、ハードルは上がりやすいです。修繕不履行が原因で居住や営業が実質できないなどの「使用収益妨害」による損害を、債務不履行の損害賠償として請求する構成はあり得ます。 
ただ、「賃料相当額をまるごと損害」とするには、どの期間・どの範囲で使用できなかったのか、実際の損失がいくらか、二重取りにならないか(賃料減額と同じ部分を重ねて請求しないか)などが問題になります。 
【質問4】
一般論として、相殺は同種の金銭債権同士で、条件を満たせば一方の意思表示でできます(民法505条、506条)。 
ただ、損害賠償額や減額分が争いになっていて金額や発生日が確定しないと、相殺が認められにくかったり、結果的に「賃料不払い」と評価されるリスクが残ります。賃料減額などで家主が受領を拒む場合に供託が問題になることは、法務省の供託Q&Aでも整理されています。 
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