教えて!住まいの先生

Q 30年ほど前、鉄筋の事業用ビルと隣接している木造の住居を、便宜上、雨風の入らない窓、屋根つき廊下でつなぎました。 実際上は、4坪ほどの建て増しの状態で使って来た形です。

今回鉄筋ビルの方をテナントビルにリフォームする事になり、この際、つなぎ廊下の部分は撤去した方が防火上にも防犯上にも良いのではと工事業者に申し入れましたが、金がかかるのでその費用が勿体ないと賛成しませんでした。

しかし、テナントビルになれば、防火上防犯上の検査などがあれば問題が出ることも気がかりなので、やはり撤去すべきかと思う反面、繋いであれば当面は便利ですので迷っています。

繋ぎ廊下と言っても一部はキッチンに繋がって居り、他人と壁一つを接して暮らす形も望ましくないし、この際費用には目をつぶっても工事をすべきかとも思います。

工事業者は防犯はビル側の扉をふさげば大丈夫と主張しますが、一番気になるのは防火法で、問題になる事は後々でないものでしょうか。
その時になってあわてて工事をするのも大変なので質問させていただきます。
初めには入れていなかったプランなので、工事業者も工程などの関係で賛成しないのではと思う節もあります。

宜しくお願い致します。
質問日時: 2013/3/31 08:03:55 解決済み 解決日時: 2013/4/15 03:09:57
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ベストアンサーに選ばれた回答

A 回答した人: 鈴木 雅美 さん 回答日時: 2013/4/15 03:09:57
専門家
はじめまして、建築設計・ホームインスペクション(住宅診断・住宅検査)を行っている建築士の鈴木と申します。

●法律上の問題
事業用ビルと住宅は別々に建設された後(木造の)渡り廊下で接続され、渡り廊下の確認申請も未提出と仮定します。4坪の建て増しとのことなので、4坪≒13.2㎡>10㎡となり建築基準法的には法令違反です。(詳細は割愛しますが、10㎡を超える増築は確認申請が必要です)

従って、現時点にて建築指導課や消防署から指摘・指導を受けていなくとも、将来にわたって(法的な)問題が生じない保証はどこにもありません。役所も悪質な法令違反の建物から順番に指導をして行きますが、もし近隣から「あの建物は法令違反ではないか?」とクレームがあった場合は指摘を受ける可能性があります。

●実質的な問題
鉄筋コンクリート(RC)と木造を比べればご存じの通り、圧倒的にRCの方が耐火性能に優れます。従って、防火を気になさるのであればビルの方が不利になっている状況だと思います。

RCは燃えなくとも、窓や接続部分から室内に火が回り込む恐れが建設時より高くなっています。(住宅・渡り廊下が火災の場合)

●対処方法について
nekotan74さんが事業主だと思いますので、工事費増額や工期延長を申し出れば工事業者の方が渡り廊下の撤去をやらないことはないと思います。

また、費用はかかると思いますが工事業者が建築士事務所登録をしている場合、
①現状の形が法的に適合なのかを確認してもらう。
②適合している場合は渡り廊下部分の申請を行う。
③不適合の場合は渡り廊下を撤去する。

等を依頼してリフォームを機に諸問題を整理する方法もあると思います。
色々と考え方があると思いますが、1つの考え方としてご参照下さい。
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