教えて！住まいの先生

一級建築士でホームインスペクション（住宅検査・住宅診断）をしています。

写真は、基礎コンクリートと水切りの間の隙間を撮影したものかと思います。
この写真だけで、住宅として問題があるかどうかは、残念ながら判断できません。

ただ、この隙間が基礎内部まで貫通していて、小動物が侵入できる大きさであれば、
その可能性は否定できませんし、激しい吹き降りの雨なら、雨水が浸入するかもしれません。
また、外装材がずれている可能性もありますが、施工不良なのか許容範囲なのかについては判断できません。

建物の診断を行っている経験から、中古住宅購入時ののチェックポイントについてご説明します。

１．外回りの状態を確認する。
外壁や基礎の状態を確認してください。
大きなひび割れや不自然な水染み、基礎に茶色の染みなどあれば注意が必要かもしれません。

２．室内の状態を確認する。
壁紙の大きな亀裂、水染み、カビなどありませんか。臭いはしませんか。
床や柱、壁に大きな傾きはありませんか？ホームセンターなどで売られている水平器や5円玉に糸をくくりつけたものを使うとご自身でも確認することができます。

３．点検口からのぞいてみる。
売主さんや仲介会社さんの許可が得られれば、浴室やキッチン、和室の収納天井などに点検口がありますので、そこから小屋裏や床下をのぞいてみて下さい。懐中電灯が必要です。
水漏れが無いか、湿っていないか、木部に腐食が無いかなどある程度確認することができます。

ご掲載の写真のようにしっかりと建物を確認する方は一般の方では少なく、とても良い視点をお持ちだと思います。
メンテナンスの履歴や疑問に思ったことは、仲介会社さんを通す等して売主さんに聞いてみるのも良いでしょう。
フルリノベーション物件ということなので、リノベーションする前はどんな状態だったのか、不具合がなかったか聞いてみるのも大切なことです。
しっかりと確認して、より良い中古物件をご購入くださいね。

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