教えて！住まいの先生

初めまして、横浜市瀬谷区で不動産会社を経営しております。
さて、気に入った土地に建築条件がついているとのことですね。
土地売買で建築条件が付いているというのは、土地の取引に関してその売買契約後3ヶ月以内に売主または売主の指定業者と建築請負契約をするという条件が付いており、その建築請負契約をしない場合には土地の売買契約が白紙になるということだと思います。
そして、その業者さんが建築した物件が「なんだか安っぽくてイヤだな～」ということですので、ここはひとつその「建築条件」を外してもらう交渉をなさったらいかがでしょうか？
建築条件をつけるパターンで多いのは、リスクと利益の兼ね合いです。
つまり、①土地取引のみではなかなか利益を上乗せしずらい。土地の価格は近隣相場からかけ離れた金額にしても、それでは売れないから、どうしても利益に制限がかかります。では②新築一戸建にして建物を建築して売るのはどうかということになりますが、確かに建物を建てれば利益をさらに上乗せできますが、建築後なかなか売れなかった場合には、リスクが伴います。通常小さな不動産会社ですと建物を建築するには銀行から建築費を借り入れますが、工事が完成したら工務店に建築費を支払わなくてはなりません。ですから売れないと金利がバンバンふくらみますし、新築も新築でなくなってますます売れなくなりますので、完成後は早く売るために金額を下げていかざるをえない状況になります。建売住宅で建物完成後に数百万円の値下げ現象が起こることがありますが、その理由はこれです。ここが建売をする場合のリスクになります。ですので③建築条件を付けることにより利益を多くして、リスクを減らそうという発想になるのです。
としますと、ご自分の気に入ったハウスメーカーで建築したいというような場合には、「その建物で出そうとした利益分を上乗せした金額で土地を購入するので、建築条件を外してもらえないでしょうか？」という交渉もありうるということになります。ではどれくらい上乗せするかですが、通常の建売業者の一戸建（90㎡～100㎡くらいの建物として）であれば建築費が1200万円～1500万円でしょう（特に安い800万円くらいの業者さんもありますが 笑）。そしてその際の利益ですが、10％～15％見ていると思いますので120万円～225万円を上乗せできれば、納得してもらえる可能性があるかと存じます。もちろん、金額の問題だけではなくて「建築条件付」でやらなくてはならないほかの理由があるとかで、売主に納得してもらえない時はあきらめるしかありませんが・・・。私の経験で恐縮ですが、売主様に「建築条件を外してもらえませんかね～。ついては条件として〇〇円上乗せすると言っているのですが・・・」と交渉して、建築条件を外してもらって仲介で成約したこともあります。また「建築条件付売地」で販売をしていて、なかなか売れない場合には、数か月後に売主自身で「建築条件なし」に変更している場合も多々ありました（笑）。
以上、参考にしてください。

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