教えて！住まいの先生

我が家も築10年・都内・三階建て住宅です。うちは新築注文住宅でしたが、ＨＭのユーザー宅をだいぶ見学させて頂いたので、その点からもアドバイスいたします。

まず見学の際の粗品ですが、いらないと思います。それから売り主の立場では、居住中の内見は覚悟の上ですから、あまり遠慮はしなくても大丈夫です。見にいらっしゃることは承知の上ですから、ある程度は見られてもいいように準備はしている筈です。カビが心配ならば、あまり陽当りが良さそうでない部屋だけ、クローゼットか押し入れの中を見せてもらえばいいと思います。その際「クローゼットを開けてもいいですか？」とひとこと聞いてください。ダメと言われたら無理強いはできませんが、断れば大丈夫だと思います。そこにカビが生えてなければ、他の個所でカビが生える可能性はほぼありません。

最近の三階建てでは、ほぼリビングは二階で、水回りは一階が主流です。寝室を一階にするか三階にするかで使い勝手は変わってきます。２階にバルコニーがあれば、洗濯物干しはそれほど苦にはならないと思います。そもそも階段の昇降が嫌だというなら、マンションを選ぶべきですからね。個人的には、宅内の階段移動はスポーツだと思って割り切っています。大けがをするとか何らかの障がいでも負わなければ、80歳前半でも階段の上り下りをして生活している人はいくらでもいます。

築10年だとフローリングの傷・凹み、壁クロスの部分的な剥がれ・汚れは仕方かありません。ただ、その程度は軽微な補修で十分綺麗になりますし、入居前は恐らくハウスクリーニングをするでしょうから、同時に補修も依頼すればＯＫです。ただし、売り主にお子さんがいる場合は、壁の凹みや落書きなどは注意してみてください。軽微な補修では間に合わない場合や、消すことが出来ない落書きなどはメモをして置き、実際に購入希望を出す場合には指摘して、売り主・買い主どちらの負担で補修するかを確認しましょう。買い主でというなら、その分は値引きに色を付けてくれるよう交渉しましょう。

ガス器具については、そもそも業界的には10年を交換目安時期としています。現在、正常に動作していても、特に給湯器は５年以内に壊れると思っていてください。ですから、ガス器具については生活当初は正常に稼働していればいいものであり、時計などについてくるテスター電池のようなものです。ガス器具は消耗品ですから、古いことによる値引き交渉の要件には使えません。あくまでも入居直後は使えればいいものと考えてください。同様の扱いになるものは契約の段になれば施設・機器一覧表が出るので、そちらでも動作確認はできます。

ドア等の立て付けは、家のゆがみでもない限り、ドアヒンジの金具で調整できるものですから、それほど心配はいりません。立て付けを気にするべきは玄関ドア・窓サッシの動作です。油を差したり調整することによって改善されるものが殆どだとは思いますが、あまりに程度がひどいものがあった場合は確認してメモしておきましょう。

間取りではどうしても部屋の広さや動線にばかり目が行きますが、階段スペースも必ずチェックしてください。特にＬＤＫが二階の場合、大型冷蔵庫やソファーが階段からは搬入できない可能性があります。ストレート階段なら問題ありませんが、180°折り返しの場合は要注意です。できれば金属製のメジャーを持参し、階段の折り返し部分の高さは測ってメモをしておきましょう。売り主に冷蔵庫が搬入可能かを聞いてみるのもアリです。

また、建物の工法と施工会社も要確認です。軽量鉄骨の建て売り３階建てはトラックが通過しただけでも揺れます。だからといって危険ではないのですが、工法の性格上、軽量鉄骨は揺れるのは仕方がありません。揺れが気になるのなら2X4がおすすめで、在来工法でも揺れを軽減する作りになっているものが有利です。

次に保証について、大手ＨＭや準大手ＨＭなら何らかの保証があると思います。例えば我が家だと、10年毎の点検・補修を条件に30年保証があり、軽微な不具合は無料でしてくれます。オーナーチェンジによる保証の継続の可否も、契約時には確認しておいた方がいいでしょう。

それから隣家が戸建の場合は、隣り合う窓の位置がずれているかも見ておいた方いいです。窓を閉めている季節はいいのですが、やはり窓を開ける季節では生活音は聞こえやすくなるし、窓越しに顔を合わせるのは何となく気まずい感じがしますから。

• なるほど：0
• そうだね：0
• ありがとう：0

この回答が不快なら