教えて!住まいの先生
Q 昔の工場はなぜ 屋根が /|/|/| こんな形になっているのですか? また、最近の工場はそのような形になってないのはなぜですか? 素朴な疑問です。
お暇のある建築関係の方、教えてください。
補足
すごいです! 皆様すばらしい回答ばかりで全て興味深くてBAを選べません~。この質問に興味を持った方にはぜひ全部の回答を読んで欲しいと思いました。面白くてとてもためになりました。「聞いてよかった」と思いました♪
質問日時:
2012/1/13 08:00:56
解決済み
解決日時:
2012/1/18 12:13:37
回答数: 5 | 閲覧数: 22734 | お礼: 0枚
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ベストアンサーに選ばれた回答
A
回答日時:
2012/1/18 12:13:37
http://www.aba-osakafu.or.jp/chiiki-gr/higashiosaka/kenchikujin/higashiosaka_osaka0907.pdf
鋸屋根の最大の特徴は採光面積の確保です。
昔は電力事情がよくなかったために、工場内の機械に電気を廻すぶん、照明機器の電気を極力抑えるための工夫ですね。
現在では電力が逼迫してしないことと蛍光管自体が安価になったこと、鋸形状にするのが高くつくこと、自然災害に弱いことから減少しています。
鋸屋根の最大の特徴は採光面積の確保です。
昔は電力事情がよくなかったために、工場内の機械に電気を廻すぶん、照明機器の電気を極力抑えるための工夫ですね。
現在では電力が逼迫してしないことと蛍光管自体が安価になったこと、鋸形状にするのが高くつくこと、自然災害に弱いことから減少しています。
質問した人からのコメント
回答日時: 2012/1/18 12:13:37
どの方もベストなのですが、シンプルですぐ理解できた回答なのでこちらに♪ 方角も目から鱗でしたし、詳しく色々教えて下さった回答も面白かったです。皆様ありがとうございました。
回答
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A
回答日時:
2012/1/14 00:28:45
2級建築士の過去問によく出てくる設問で、その手の択一式なら、皆様が回答されている、「均一な採光の確保」で正解なのですが、最新工場建築の動向、すなわち、のこぎり屋根の衰退と、ほぼフラットな屋根の隆盛となると、また変わって来ます。
すなわち、構造・工法の進化、新材料の開発、環境(光・音・空気)制御方式の発達等が、相互に深く影響しています。
いずれにしましても、工場と言うのは、最もコスト削減が求められる建築ですので、単純な採光問題の解決だけで、のこぎり屋根が減ったわけではありません。
工場には、昔も今も、大空間が求められることは言うまでもありません。
単に床面積が広いだけではだめで、邪魔な柱を出来る限り減らすことが求められます。
しかし、柱の無い大空間を構成する工法が昔は存在しませんでした。
柱を間引きしますと、柱と柱を繋ぐ梁の長さ(=スパン)が大きくなりますから、梁の成(せい=高さ)は、相当大きくしなければなりません。大梁は鉄橋のようなトラスを組むなりして、大きく飛ばせるにしても、屋根用の小さな梁まで、大きくするのは不経済です。
そこで、建物全体の輪郭は大きくても、屋根は、ある程度小分けにしてコストダウンを図ってきたのです。
また、屋根材そのものも、長大な長さを保つような素材がありませんでした。
当然、工場の屋根と言えば、最も安い材料が使われており、それは、ポリ波板、スレート、トタンに限られていました。
ただ、これらは全て短尺物(短いもの)しかありませんでした。
接続部が少ないほど、安上がりで雨仕舞いも良いので、できるだけ長い材料(長尺物)が求められたことは言うまでもありません。
その点では、3種の材料のうち、トタンが最も長く成形できるので、終戦直後は、トタン工場(あるいはバラック)が、大変多かったのです。
屋根の勾配は、それがゆるいほど、材料は少なくて済みます。
で、緩勾配でも雨仕舞いの良い、金属屋根=トタンが流行したのです。
ところが、戦後大流行した、このトタン屋根も伊勢湾台風で、一気に廃れました。
勾配のゆるい屋根は、風によって破壊される確率の高いことがわかったからです。
とりわけ、軒先の部分は、直ぐに風で飛ばされてしまいます。
一方、スレートは、かなり急な勾配でないと雨が漏りやすいのですが、軒先に専用の役物(やくもの)を使うことによって、軒先の崩壊を防げますので、トタンに替わる位置を占めるようになりました。
のこぎり屋根の大部分が、スレート屋根になったのは、それが理由です。
スレートはトタンほど長くは成形できないので、その最大長が、あの、のこぎり屋根のスパンなのでした。
※蛇足ですが、昨今流行のガリバリウムは、トタンのメッキを変えただけの材料ですから、次の台風では、吹き飛ばされる軒先が続出するものと懸念されます。
さて、時代は進化し、日本でもH形鋼が生産されるようになりますと、長大スパンの大梁も難なく製造できる様になりました。
当然、屋根用の小梁もです。
そうすると、コスト面からは、屋根の勾配をゆるくして、屋根材の量を減らすことが強く求められて来ます。
で、1970年代に長尺カラー折板(せっぱん=鉄の波板)が登場し、やっと、平たくて長い屋根が構成できるようになったというわけです。
過去の反省から、折板には、軒先の役物もあらかじめ用意されていましたので、工場建築の屋根といえば、ほとんどがカラー折板という時期もありました。
つまり、やっと、(元々求められていた)平たい屋根が可能になり、普及したということです。
それと軌を一にして、工場の生産品目にも大変化が起きました。
重厚長大から軽薄短小の時代となったのです。
それに伴い、作業環境の方も、より精密性が求められる様になり、照明や換気の自動化が進んできました。
その究極の姿が、クリーンルーム工場です。
現代では、新規工場の半数以上がクリーン工場になっていると思われます。
(少なくともSONYの工場では、そうなっています)
こうなりますと、自然光は不要です。
というより環境制御の邪魔です。
ですから、いかに節電が叫ばれようと、工場が製品を生産できなければ意味がありませんので、のこぎり屋根が復活することは、まず、ありえません。
もし、のこぎり屋根が復活するとしたら、日本の工業が中国の下請け工場化した時くらいですね。
なお、蛇足ですが、最新の工場屋根材と言えば、カラー折板から、流行のガリバリウム鋼板にシフトしてきています。
これは値段の安さもさることながら、長、長大な1枚物の屋根材を製造することが可能になったからです。
工場建設の現地に製造プラントを据え、屋根の上に板を吐き出しながら、ざっと80m超の長さの1枚板を屋根の端から端まで一気呵成に仕上げてゆく様は、壮観の一語に尽きます。
ガリバリウムは、住宅にではなく、この様な使われ方をするための材料なのです<(_ _)>
すなわち、構造・工法の進化、新材料の開発、環境(光・音・空気)制御方式の発達等が、相互に深く影響しています。
いずれにしましても、工場と言うのは、最もコスト削減が求められる建築ですので、単純な採光問題の解決だけで、のこぎり屋根が減ったわけではありません。
工場には、昔も今も、大空間が求められることは言うまでもありません。
単に床面積が広いだけではだめで、邪魔な柱を出来る限り減らすことが求められます。
しかし、柱の無い大空間を構成する工法が昔は存在しませんでした。
柱を間引きしますと、柱と柱を繋ぐ梁の長さ(=スパン)が大きくなりますから、梁の成(せい=高さ)は、相当大きくしなければなりません。大梁は鉄橋のようなトラスを組むなりして、大きく飛ばせるにしても、屋根用の小さな梁まで、大きくするのは不経済です。
そこで、建物全体の輪郭は大きくても、屋根は、ある程度小分けにしてコストダウンを図ってきたのです。
また、屋根材そのものも、長大な長さを保つような素材がありませんでした。
当然、工場の屋根と言えば、最も安い材料が使われており、それは、ポリ波板、スレート、トタンに限られていました。
ただ、これらは全て短尺物(短いもの)しかありませんでした。
接続部が少ないほど、安上がりで雨仕舞いも良いので、できるだけ長い材料(長尺物)が求められたことは言うまでもありません。
その点では、3種の材料のうち、トタンが最も長く成形できるので、終戦直後は、トタン工場(あるいはバラック)が、大変多かったのです。
屋根の勾配は、それがゆるいほど、材料は少なくて済みます。
で、緩勾配でも雨仕舞いの良い、金属屋根=トタンが流行したのです。
ところが、戦後大流行した、このトタン屋根も伊勢湾台風で、一気に廃れました。
勾配のゆるい屋根は、風によって破壊される確率の高いことがわかったからです。
とりわけ、軒先の部分は、直ぐに風で飛ばされてしまいます。
一方、スレートは、かなり急な勾配でないと雨が漏りやすいのですが、軒先に専用の役物(やくもの)を使うことによって、軒先の崩壊を防げますので、トタンに替わる位置を占めるようになりました。
のこぎり屋根の大部分が、スレート屋根になったのは、それが理由です。
スレートはトタンほど長くは成形できないので、その最大長が、あの、のこぎり屋根のスパンなのでした。
※蛇足ですが、昨今流行のガリバリウムは、トタンのメッキを変えただけの材料ですから、次の台風では、吹き飛ばされる軒先が続出するものと懸念されます。
さて、時代は進化し、日本でもH形鋼が生産されるようになりますと、長大スパンの大梁も難なく製造できる様になりました。
当然、屋根用の小梁もです。
そうすると、コスト面からは、屋根の勾配をゆるくして、屋根材の量を減らすことが強く求められて来ます。
で、1970年代に長尺カラー折板(せっぱん=鉄の波板)が登場し、やっと、平たくて長い屋根が構成できるようになったというわけです。
過去の反省から、折板には、軒先の役物もあらかじめ用意されていましたので、工場建築の屋根といえば、ほとんどがカラー折板という時期もありました。
つまり、やっと、(元々求められていた)平たい屋根が可能になり、普及したということです。
それと軌を一にして、工場の生産品目にも大変化が起きました。
重厚長大から軽薄短小の時代となったのです。
それに伴い、作業環境の方も、より精密性が求められる様になり、照明や換気の自動化が進んできました。
その究極の姿が、クリーンルーム工場です。
現代では、新規工場の半数以上がクリーン工場になっていると思われます。
(少なくともSONYの工場では、そうなっています)
こうなりますと、自然光は不要です。
というより環境制御の邪魔です。
ですから、いかに節電が叫ばれようと、工場が製品を生産できなければ意味がありませんので、のこぎり屋根が復活することは、まず、ありえません。
もし、のこぎり屋根が復活するとしたら、日本の工業が中国の下請け工場化した時くらいですね。
なお、蛇足ですが、最新の工場屋根材と言えば、カラー折板から、流行のガリバリウム鋼板にシフトしてきています。
これは値段の安さもさることながら、長、長大な1枚物の屋根材を製造することが可能になったからです。
工場建設の現地に製造プラントを据え、屋根の上に板を吐き出しながら、ざっと80m超の長さの1枚板を屋根の端から端まで一気呵成に仕上げてゆく様は、壮観の一語に尽きます。
ガリバリウムは、住宅にではなく、この様な使われ方をするための材料なのです<(_ _)>
A
回答日時:
2012/1/13 13:06:14
安定している北側採光を取り入れる為というのは、前回答者様方と同じですが、なぜ南側採光はダメか。
ムラがあります。と言うのは、直射日光が入ってしまうと極端にまぶしい箇所と、影で暗く見える箇所の両極端になってしまうからです。ちなみに、アトリエや、工房の様な場所にも最適です。
ムラがあります。と言うのは、直射日光が入ってしまうと極端にまぶしい箇所と、影で暗く見える箇所の両極端になってしまうからです。ちなみに、アトリエや、工房の様な場所にも最適です。
A
回答日時:
2012/1/13 12:05:40
他の回答者様に追加で…ちなみに多くの工場では↓
南/|/|/|北
となっていて、北面側に窓が付いています。北側採光を取る為に尖がっている方が北を向いています。(北側からは常に一定の光量が見込める)
南面は天気によって光量が左右されますが、北面あまり左右されません。そういう理由もあり、ギザギザ屋根は細かい作業をする工場で多く採用された屋根の形です。
道に迷った時にギザギザ屋根を見れば、雨の日でも方角が分かります。
南/|/|/|北
となっていて、北面側に窓が付いています。北側採光を取る為に尖がっている方が北を向いています。(北側からは常に一定の光量が見込める)
南面は天気によって光量が左右されますが、北面あまり左右されません。そういう理由もあり、ギザギザ屋根は細かい作業をする工場で多く採用された屋根の形です。
道に迷った時にギザギザ屋根を見れば、雨の日でも方角が分かります。
A
回答日時:
2012/1/13 08:56:38
その形の通り、「のこぎり屋根」と云います。
工場等、広範囲に均等に光を取り入れる構造です。
現在では、製品の精度、作業環境の向上により、
プリミティブな採光より、安定した人工照明に移行しました。
省エネが叫ばれる昨今、形を変え復活するでしょう。
工場等、広範囲に均等に光を取り入れる構造です。
現在では、製品の精度、作業環境の向上により、
プリミティブな採光より、安定した人工照明に移行しました。
省エネが叫ばれる昨今、形を変え復活するでしょう。
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