教えて！住まいの先生

国家公務員宿舎ですから、資格のない人は住めません。
退去が原則です。

2017年に避難住宅制度が終了し、すぐに引っ越せない人は、家賃を払う代わりに2年の猶予期間が設定されました。それを超えた場合には家賃が2倍になります。
6万円というのは最高額であって、実際にはもっと安いです。1LDKなら1万7000円です。
大半の人は、期限までに約束通り退去しました。

残っている人は2年前の時点で40世帯程度でした。ほとんどは、病気になったり高齢になるなどして、収入が少なく、行く場所がない人です。
そういう人向けの都営住宅にも落選し続けているので、引っ越したくても動けません。
本来、公務員向けの住宅に一般の人が住んでいる、という矛盾が残っている状態です。

また、東雲住宅以外を含めて20世帯ほどの人は、猶予期間への同意を拒否して家賃を一切払わず、2年が過ぎたあともそのまま住み続けていました。
その分の家賃は県が負担しています。
接触すら困難なので、話し合いができません。
困り果てた県は、ます東雲住宅の4世帯に関して訴訟を起こす一方で和解の道を探り、結果として、2世帯が和解に同意して、自主退去しました。

残っていた2世帯のうち1世帯は都営住宅に移りましたが、未払いの家賃の支払いを拒否しました。いまだにすんでいるの1世帯だけです。
その2世帯に対し、県の主張を認める一審判決が1月に出た、ということです。
残る世帯についても、順次、裁判が起こされ、15世帯が係争中です。

なお、住んでいる人からは、執拗な要求で精神的苦痛を受けたとして、県に対して賠償をもとめる裁判が起こされています。

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