教えて!住まいの先生
Q 不動産は資産としての価値・投資としての魅力は有りますか?
ベストアンサーに選ばれた回答
不動産コンサルタントの長嶋修(ながしまおさむ)です。早速ではございますがご質問にお答えします。やや長文ですがおつきあいくださいませ。
不動産は資産としての価値・投資としての魅力があるかどうかは、物件によります。またその買い方によっても変わってきます。たくさんの要素がありますが、いくつかかいつまんでお話しさせていただきます。
●人口・世帯数減少が不動産に与える影響
ご存知のとおり日本は今後長期的な人口・世帯数減少局面に突入します。このことは明らかに不動産にとってマイナスです。ただし全ての物件が同じ影響を受けるわけではなく、実際には「1.価値の落ちない、むしろ上昇する可能性のあるもの」「2.価値が落ちづらいもの」「3.価値が落ち続けるもの」とに大きく「3極分化」していくものと思われます。
「1.価値の落ちない、むしろ上昇する可能性のあるもの」
これは例えば、REITやファンド物件があるなどの、グローバルマネーが流入する余地のある都心部などです。例えば景気回復やインフレなど、世界的な経済動向によっては価格が上昇する可能性もあるでしょう。
「2.価値が落ちづらいもの」
これは例えば、グローバルマネーが流入することはないが、人口・世帯減少にも関わらず人気を集めるといったケースです。
「3.価値が落ち続けるもの」
例えば地方の多くや、都市部郊外ベッドタウンなど。地価はまだこれからマイナス20~30%、立地によっては半値になるとかとか、中には値がつかないようなものも出てくるでしょう。
こうした文脈の中で、どういった立地の物件を選ぶかで、その成果は大きく異なることになりそうです。
●建物の評価・将来のニーズ
これまで建物の寿命は30年程度とされ、その評価も限定的でしたが、本当は、設計・工事・点検やメンテナンスの3拍子がそろえば木造でもRCでも100年はもちます。実際、こうした性能を備える物件も出始めています。これまでは建物の評価について、業界も金融機関もきちんと行うことがなかったのですが、今後は市場が整備され、建物の正当な評価を行う流れです。建物のコンディションによって、資産性に大きく差がつくことになりそうです。
また、建物の省エネルギー性能について、日本は他先進国と比べてかなり低レベルですが、これも改善される方向です。すでにEUなどでは、不動産売買時の省エネ性能表示義務化などが始まっており、省エネ性能の差で、税制や融資に大きく差をつけることで、結果として資産性に差をつけることとしています。この流れが早晩、日本にもやってきます。一定の省エネ性能のないものは長期的に見て、資産性も厳しいでしょう。
●いくらで買うか
上述した要素をはじめいくつかの検討項目を織り込んで、実際にいくらで買うのかといったことが、決定的に問題です。たとえ人口減少し資産性が低下することが確実なリッチであっても、それを織り込んで安く買えればOKということになりますし、優良立地でも高く買ってしまうとその果実は限定的です。
個人の不動産投資は2000年代前半からブームなのですが、2000年中盤くらいからいわゆる「高買い」が始まり、現在もまだ高止まりしているように見えます。むろんこれは市場全体の話であり、個別に安く買うことができている人もいます。不動産は株式市場と違って個別の相対取引であるため、最終的には当事者同士の交渉で条件が大きく変化することがあります。
その他、ご説明差し上げたい前提・背景はたくさんあるのですが、あくまでかいつまんでのお話です。、今後不動産・住宅市場がどうなるかについては、こちらでコラムを書いていますので、よろしければどうぞ↓
http://my.chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_note.php?writer=yc_nagashima
お答えになりましたでしょうか?moon_ttt_sportさんと不動産との関係がより幸せに結ばれますよう、お祈りしております。
不動産は資産としての価値・投資としての魅力があるかどうかは、物件によります。またその買い方によっても変わってきます。たくさんの要素がありますが、いくつかかいつまんでお話しさせていただきます。
●人口・世帯数減少が不動産に与える影響
ご存知のとおり日本は今後長期的な人口・世帯数減少局面に突入します。このことは明らかに不動産にとってマイナスです。ただし全ての物件が同じ影響を受けるわけではなく、実際には「1.価値の落ちない、むしろ上昇する可能性のあるもの」「2.価値が落ちづらいもの」「3.価値が落ち続けるもの」とに大きく「3極分化」していくものと思われます。
「1.価値の落ちない、むしろ上昇する可能性のあるもの」
これは例えば、REITやファンド物件があるなどの、グローバルマネーが流入する余地のある都心部などです。例えば景気回復やインフレなど、世界的な経済動向によっては価格が上昇する可能性もあるでしょう。
「2.価値が落ちづらいもの」
これは例えば、グローバルマネーが流入することはないが、人口・世帯減少にも関わらず人気を集めるといったケースです。
「3.価値が落ち続けるもの」
例えば地方の多くや、都市部郊外ベッドタウンなど。地価はまだこれからマイナス20~30%、立地によっては半値になるとかとか、中には値がつかないようなものも出てくるでしょう。
こうした文脈の中で、どういった立地の物件を選ぶかで、その成果は大きく異なることになりそうです。
●建物の評価・将来のニーズ
これまで建物の寿命は30年程度とされ、その評価も限定的でしたが、本当は、設計・工事・点検やメンテナンスの3拍子がそろえば木造でもRCでも100年はもちます。実際、こうした性能を備える物件も出始めています。これまでは建物の評価について、業界も金融機関もきちんと行うことがなかったのですが、今後は市場が整備され、建物の正当な評価を行う流れです。建物のコンディションによって、資産性に大きく差がつくことになりそうです。
また、建物の省エネルギー性能について、日本は他先進国と比べてかなり低レベルですが、これも改善される方向です。すでにEUなどでは、不動産売買時の省エネ性能表示義務化などが始まっており、省エネ性能の差で、税制や融資に大きく差をつけることで、結果として資産性に差をつけることとしています。この流れが早晩、日本にもやってきます。一定の省エネ性能のないものは長期的に見て、資産性も厳しいでしょう。
●いくらで買うか
上述した要素をはじめいくつかの検討項目を織り込んで、実際にいくらで買うのかといったことが、決定的に問題です。たとえ人口減少し資産性が低下することが確実なリッチであっても、それを織り込んで安く買えればOKということになりますし、優良立地でも高く買ってしまうとその果実は限定的です。
個人の不動産投資は2000年代前半からブームなのですが、2000年中盤くらいからいわゆる「高買い」が始まり、現在もまだ高止まりしているように見えます。むろんこれは市場全体の話であり、個別に安く買うことができている人もいます。不動産は株式市場と違って個別の相対取引であるため、最終的には当事者同士の交渉で条件が大きく変化することがあります。
その他、ご説明差し上げたい前提・背景はたくさんあるのですが、あくまでかいつまんでのお話です。、今後不動産・住宅市場がどうなるかについては、こちらでコラムを書いていますので、よろしければどうぞ↓
http://my.chiebukuro.yahoo.co.jp/my/myspace_note.php?writer=yc_nagashima
お答えになりましたでしょうか?moon_ttt_sportさんと不動産との関係がより幸せに結ばれますよう、お祈りしております。
質問した人からのコメント
回答日時: 2012/6/7 14:43:04
納得しました。。。
回答
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A
回答日時:
2012/6/7 13:14:12
モノによると思います。
例えばですが、東京銀座の一等地と辺境の荒地では価値が大きく異なります。
例えばですが、東京銀座の一等地と辺境の荒地では価値が大きく異なります。
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