教えて！住まいの先生

はじめまして。中古マンションのホームランインスペクション（住宅診断、住宅検査）を行っている建築士の辻と申します。

家具のカビ発生防止ですが、無垢の木材と合板で、特に発生しやすさには差がないとお考えになって大丈夫です。

素材の違いよりも、カビが生えにくい環境整備が最も大切ですので、以下をお試しくださいませ。

⚫︎機械設備を使った換気

すでに過去の質問でアドバイスをもらわれているということですので、ここではマンションの具体的な換気方法を簡単にご紹介します。

複数箇所の窓を開けるのは換気の基本ですが、マンションの場合、一部屋に窓は一箇所ずつのことが多いですから、浴室などにある換気扇を回すのがお勧めです。

このとき、外に面した壁に取り付けられた「給気口」を開けておくのがポイントです。機械で外に排出するのと同じだけの空気を外から補給できていないと、機械が動いている割に部屋の空気は入れ替わらないからです。

⚫︎お風呂を出たら、しばらく入口ドアは閉めて換気扇を

お風呂を上がったとき浴室入口ドアを開けておくと、蒸気が洗面所に流れ出し湿度が高まる＝カビが生えやすい環境になります。

ですから、お風呂を出たら浴室内の蒸気を換気扇で数分間排出するのがお勧めです。その間は入口ドアを閉めておくと洗面所に蒸気が流れでにくくなります。

なお、蒸気が排出され他の部屋と同じくらいの湿気になれば、ドアを開けておくことで浴室内を乾かしやすくできます。

⚫︎外の湿度が高いときは窓を閉めて除湿

梅雨時期や夏はかなり湿度が高まり、70%くらいになることがありますが、そのときも室内の湿度を40〜50%にできるとカビが生えにくくなります。

このような湿度が高い時期も、窓を開けて換気するのがいいようにも思えますが、外の湿度も高いときは、窓を開けて空気を入れ替えれば、湿気も大量に部屋に入り込み、空気は綺麗になっても室内の湿度は下がりません。

ですから、湿度が高い日は窓開け換気後はなるべく窓を閉め、換気は機械換気を利用して、室内は除湿機を動かすのがお勧めです。除湿機がない場合、冷房をつけるのも多少除湿効果が見込めます。

⚫︎外に面した壁に置く家具は、壁から数センチ離して置く

換気や除湿をしても、湿度が高い時期は必ず湿気が室内に多くなり、外に面した壁は温度変化が大きくなりやすいので、夏でも壁表明が結露することがあります。

そのとき、家具が壁にピッタリくっついて置かれていると、湿気が逃げにくくカビが繁殖しやすくなります。

数センチ開けて置いたらカビが生えないとまでは言えませんが、多少は効果があるかもしれません。

－－－－－－－－－－－－－－－－－－－

なお、ソファですが、布製は掃除機など頻繁にかけないと、合皮に比べれば埃など溜まりやすいでしょう。ソファで何か食べることがあれば、食べこぼしは要注意です。

私は布製ソファの風合いが好きなので、子どもが飲み物をこぼしたりするのを必死で阻止しています。メンテナンスと好みのどちらをとるか悩むところです。

以上、マンションのカビ・湿気対策のご参考になれば幸いです。

• 参考になる：1
• ありがとう：0
• 感動した：0
• 面白い：0

この回答が不快なら