教えて！住まいの先生

生活音を軽減するレベルでの防音性能を高めることは可能ですが、通常の建築構造だけでは、ドラムの音を大幅に遮音することは出来ません。特に、ドラムの演奏音は非常に大きく、低音域の振動も伴うため、通常の防音対策だけでは十分な効果が得られないことがあります。

そのため、ドラムの音を完全に遮音するには、内側に遮音室を設けるなど、部屋の中にさらに部屋を作る必要があります。遮音室は、遮音材や遮音パネルを使用して設計され、外部からの音を吸収・反射することで、演奏音を外部に漏らさないようにします。

遮音室を設置することで、ドラムの音を大幅に遮音することができますが、これも完全な遮音が保証されるわけではありません。私はグランドピアノのためにそういった構造の部屋を作っていますが、ドラムであれば三重構造（内側に設けた遮音室の中にもう一つ遮音室を作る）にしないと効果は見込めないと思います。

積水化学工業の融通性については分かりませんが、幾多の防音室を体験したことから言うと、ドラムと金管楽器に対する遮音性を得るのは非常に難しいということです。グランドピアノの音が半減している空間にあっても、ドラムの音は体感的には全く弱くなっていなかった部屋もありました。また、グランドピアノの音は主として階下に響くのに対し、ドラムの音は階上にも容赦なく響くので、単純なデシベル計算だけでは把握できないことが多すぎます。

結論から言うと、その大家さん住みの部屋をかなり広いものにして、防音建材を使った上に、防音ユニットを入れ、その中に更に防音カプセルを入れるといったことに対応してもらえるか、現在お考えの建築会社（積水工業）に聞いてみると良いです。

ただし、私の防音室は三重構造ではなく、二重構造に過ぎないのに、１３畳（１１畳だったかも？）４．６畳の防音室が入らずに、カーテンレースを一部取り外してやっと４．３畳が設置できたので、部屋の形状にも左右されることが多く、単なる建材の問題ではないということも念頭に入れておかれた方が良いです。

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