教えて！住まいの先生

管理組合理事長として管理会社を2度変更し、その後、自主管理をした経験者です。

１度目の管理会社変更の際には、マンション管理士のNPO団体に手伝ってもらい、その後、私自身もマンション管理士の資格を取得し、２社目の管理会社とは、私自身が余りに頭でっかちになっていたからか、管理会社とことあるごとに「対決」したため、管理会社のほうが契約解除を申し入れてきました。

それで、致し方なく自主管理に移行したのですが、その一方で私には、机上の勉強だけで経験値がなかったので、自主管理をやってみたかったという気持ちもありました。

実際にやってみると、おっしゃる通りメリット・デメリットがあって、結局３年間自主管理を続けたのち、現在は３社目の管理会社に委託しています。

一番のメリットは管理経費がぐっと抑えられたことです。それまで管理会社に全部委託していたのが、機械設備の保守点検や植栽管理などが各業者と管理組合の直接契約となり、管理会社がそれまで中間マージンを得ていた分を支払わなくてもよくなりました。あるいは、機械設備の更新や修繕工事も同様に、管理組合で独自に数社から相見積もりを取得するので、中間マージンを削減できました。

そこで、管理費を値下げし、逆に修繕積立金を値上げして、トータルで従前とと変わらないようにして、大規模修繕に向けて修繕積立金を十分に蓄えることに成功しました。

デメリットとしては、私個人が余りにも多くを抱えてしまい、なにか不具合が起こると、すべて私のところに苦情が集中してしまったことです。役員の間で役割分担しても、素人の集まりなので、結局、私が頼られることになってしまいました。それで、私だけが２４時間態勢を執らなければならず、精神的に疲れてしまって、３社目の管理会社に委託して役割分担してもらったというわけです。

しかし、わずか３年間だけでも自主管理してよかったと思っています。というのは、現在の管理会社は私がマンション管理士だということを知っているわけで、変なことはできませんし、管理会社との距離の取り方も、現状うまくいっているように思います。

ここで１つ言えることは、自主管理はずぶの素人ではできません。マンション管理は規約や法律（区分所有法、マンション管理適正化法、建築基準法、消防法などなど）に則って行わなければなりませんし、建築に関する技術的な知識や経験も必要です。区分所有者の中にそういう人が一人でもいれば心強いですが、そうでなければ安易に自主管理することはお勧めしません。

ですから、まずはマンション管理について勉強するところから始めてください。管理業務主任者やマンション管理士の資格、マンション維持修繕技術者資格などの資格を目指して勉強するのもいいかと思います。

• なるほど：2
• そうだね：2
• ありがとう：2

この回答が不快なら