教えて！住まいの先生

建築設計・ホームインスペクション（住宅診断・住宅検査）を行っている建築士の鈴木と申します。

中古マンションの利点は、一般的に完成前に契約をしなければならない新築マンションと違って実際の建物を見て検討できることです。また立地などの条件が同様の新築と比較して値段が低めなことも中古に抵抗のない方にとっては魅力的かと思います。
「現物」を見ることが出来るので、日当たりや道路からの騒音などは自分の目や耳で確認することができますし、エントランスや廊下、駐車場や駐輪場、ごみ置場の状態を見ることで入居者のモラルや管理体制なども推測することが可能です。仲介の不動産屋さんや管理人さん、場合によっては入居者の方から話を聞けることもあるでしょう。

気をつける点としては、中古なので新築とは違ってやはり室内のキズや汚れ、設備機器などの劣化は避けられません。購入後どこまで手を入れようと考えているのか、あまり手を入れずに可能であればそのまま住みたいのかによっても選び方に違いが出てくるかと思います。購入する部屋自体の問題であれば、ある程度の資金を投入できれば解消できますが、マンションは区分所有者全員の持物ですので、共有部分に関しては個人の自由にすることは出来ません。先の回答者さんの回答にもありますが、管理費・修繕積立金の金額や将来の値上げの有無、修繕工事の際に一時金を徴収する予定などがあればその情報は必ず確認しておきましょう。また長期修繕計画書や修繕履歴などの資料も確認することをお勧めします。購入希望者であれば管理組合から不動産仲介業者を通して閲覧は可能なはずです。内容が分かりにくいようでしたら建築・不動産の知識がある方に相談した方が良いかと思います。

大きな買物ですので、多くの情報を集めて慎重に検討・判断することをお勧めします。将来の生活の拠点となる素敵な住まいが見つかると良いですね。

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