教えて!住まいの先生

Q あなたが考える一般住宅における最強(理想)の木造構造について教えて下さい。

但し、非免震構造というのが条件です(制震工法の採用はアリです)

最強の意味として下記の点を考慮して下さい

・高気密・高断熱は最低条件です

・耐震性
(単に倒壊しないだけではなく、変形・歪みが少なく気密性能・室内壁への損傷が少ないもの)

・耐久性
(雨漏り、壁内結露、シロアリ被害などに対して)

世の中には様々な工法が存在しますが、優劣を付ける評価は存在しません。どのような工法で家を建てるかは消費者の一種の賭けみたいなものです。住宅メーカーの宣伝文句を信用するしかありません。そういった宣伝広告を一般消費者が吟味・解釈してどれがベストかというのを知りたいです。

よろしくお願いします。
質問日時: 2017/10/22 13:37:42 解決済み 解決日時: 2017/10/28 19:50:51
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ベストアンサーに選ばれた回答

A 回答日時: 2017/10/28 19:50:51
私たちは「耐震」「メンテフリー」「長持ちする家」を主眼に置いて家を建てましたので、それをお伝えいたします。

>耐久性
>(雨漏り、壁内結露、シロアリ被害などに対して)

<白蟻対策>
白蟻対策は、ハウスガードシステムが唯一有効な対応策だと考えます。
白蟻は、ヒノキだろうと、断熱材だろうと、フローリングだろうと、何でも食べます。
ヤマトシロアリ、イエシロアリだけでなく、アメリカカンザイシロアリもいます。これも防ぐ対処法は、加圧注入処理した木材を使う事だけです。

ちなみに薬剤を塗るだけの木材もあるようですが、それだと5年?か10か?それぐらいしか効果は持続しません。

本当に白蟻対策しようと思うと、大事な構造材は白蟻に食べられないものを使うしかないのですね。
(緑の木は半永久的に白蟻に食べられません。しかし緑の木以外の部材は食べられるので、白蟻を見つけ次第、駆除する必要はあります)

<防水・雨漏れ>
防水は一次的には外壁材や屋根材が担いますが、大事なのは防水シートやアスファルトルーフィングとなります。
まず透湿防水シートですが、安物は熱劣化するので、ちゃんとしたメーカーのものを使います。
屋根の雨漏れについては、アスファルトルーフィングを留める釘穴から漏水するという実験があります。なので改質アスファルトルーフィングを使うのですが、それだけでなく、直貼り工法をしない事も大事です。
ガルバやストレート(コロニアル)だと直貼り工法の為、野地板は太陽光の熱が直接伝わり熱劣化しますし、アスファルトルーフィングも直接穴が開くので経年劣化した際は漏水の危険があります。
陶器瓦を施工する一般的な方法が「引掛け桟瓦葺き工法」ですが、これならば自然と通気層が出来て熱劣化対策になりますし、釘穴による漏水の心配もありません。

よって防水層は、「熱劣化対策が施された透湿防水シート」「陶器瓦(引掛け桟瓦葺き工法)+改質アスファルトルーフィング」が最も優れていると考えます。

<壁体内結露>
壁体内結露を防ぐには以下の2点が重要です。
「通気層を確保する」「透湿抵抗比を考えた施工をする」という事です。
具体的には「防湿気密シートの施工」と「通気層が作れる外壁材の使用」と「天井断熱(桁上断熱)として軒換気・棟換気とする」が大事だと考えます。

特に日本では屋根の野地板の寿命が、結露により10年ぐらいで腐り始めますので、「アスファルトルーフィングと野地板の間の結露」についての対策は、かなり重要です。
そこで「透湿系ルーフィング+J型の陶器瓦」とするか、「通気層を多く取れる屋根断熱(桁上断熱)」とするか、どちらかは必要と考えます。
そして野地板は長持ちする「バラ板」が理想になりますが、耐震性における水平面をどうするかで「構造用合板」とする方法もあります。

>・耐震性
> (単に倒壊しないだけではなく、変形・歪みが少なく気密性能・室内壁への損傷が少ないもの)

耐震性は「家の重さに対する、必要な壁量の何倍あるか?」で決まります。
必要壁量だけなら耐震等級1、必要壁量の1.5倍の壁があるなら耐震等級3(最高等級)です。
よって重量鉄骨<軽量鉄骨<木造の順番に耐震性が増します。木造は軽いので、その分、地震に強くしやすいのです。

では木造のどういう工法が地震に強いのかと言いますと、先ほども書いたとおり、耐震性能は「家の重さに対する壁量」で決まりますので、2×6工法だろうと、2×4工法だろうと、軸組工法だろうと、関係ありません。
軸組工法は「筋交い」だけだと確かに弱さ(強くするには大量に入れる必要がある)を感じますが、今では外周に面材を使っており、2×4工法みたいなハイブリッドな工法となってきています。

しかし2×4工法や2×6工法の問題は、外周部の面材が湿気に弱い木を使っている可能性があるってことです。(一般的に湿気に弱い木だそうです)
日本の家の寿命は30年ほどと言いますが、この原因は、室内の湿気が壁に入り込み、断熱材をカビらせ、木を腐らせるからになります。
これを壁体内結露と言います。
通常は外壁材(サイディング)と透湿防水シートの間に、通気層を作ります。
室内の湿気をそこから吐き出すわけです。
しかし面材を使うとどうなるでしょうか?湿気がそこで止まりますね。

軸組工法の場合は湿気に強い面材を使います。
また前述の、白蟻対策も考えると、白蟻に食べられないタイプの「ハイベストウット」などもありますので、それを採用するのが良いと思います。

なので工法は木造軸組工法で、面材を使用するハイブリッド工法が理想と考えます。
もちろん「平屋」にすることが大事です。

そして重要なのが、普通はしない「構造計算」をしてもらい、壁量を2倍にする(耐震等級5相当)とか、偏心率を0.05以下にするとかも大事です。
ガチガチに固めれば、それこそ繰り返しの地震に耐える事も可能になるでしょう。

もちろん構造計算するという事は、基礎は計画にあった配筋にする、接合部の強度を適切にする、水平面を検討する、などが含まれています。

なお、制震ダンパーは必要ありません。3階建てとかで効果を発揮したりするものです。
制震を売りにしているミサワホームでさえ、営業マンは意味が無いと、私には言っていました。

よって具体的には、木造軸組工法で、面材を使用するハイブリッド工法。
面材には「ハイベストウット」の白蟻に食べられないタイプを使用。
水平構面には、桁上に構造用合板を貼り、外壁と合わせたモノコック構造を形成させる。
また、面材を使用することで気密は確保される。
構造計算を行い、壁充足率は出来るだけ上げ、偏心率は0に近づける。

>高気密・高断熱は最低条件です

断熱材は白蟻に食べられないセルロースファイバーが良いと考えます。
しかし大事なのはむしろ「正しい施工が出来る知識」でしょう。
防湿シートが必要な断熱材なのに施工する予定が無いとか、そういうところにお願いしても、ヨーロッパ並みの家は出来ません。
(最高等級4を取るだけなら簡単です)

>世の中には様々な工法が存在しますが、優劣を付ける評価は存在しません。

いえ、世の中の目は「高気密高断熱」こそ注目していますが、構造体については無頓着で、どれだけ安く建てられるかの方に関心がいっています。

私がここで書いたことは、大手ハウスメーカーじゃないと出来ないものではありません。私は実際に、地場の工務店で建てていますから。

耐震で桁上に構造用合板を貼れば、透湿抵抗比は逆転します。
壁体内結露のリスクは高まります。では桁上ではなく屋根面で水平構面の検討をするのでしょうか?(野地板を構造用合板にするという事です)
そうなると今度は野地板の寿命にかかわってきます。
そういう事に、どれほどの人が関心を持つでしょうか?

多くの人は、設計者にまかせっきりなのです。
長文なのでメンテフリーについては書きませんでした。
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質問した人からのコメント

回答日時: 2017/10/28 19:50:51

他の皆さんもご丁寧に分かりやすくアドバイス頂き、ベストアンサーを決めづらいのですが、細かい部分まで具体的にご説明頂いたsuricata_suricatta_meerkatさんを選ばせて頂きたいと思います。ご丁寧にありがとうございました。

他の皆さんも、本当にありがとうございました。

回答

6 件中、1~6件を表示

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A 回答日時: 2017/10/22 19:05:11
①もしかして「重量鉄骨は最強ですか?」と質問した方なのでしょうか?

②「鉄骨造」でも「木造」でも「RC造(これが一番高断熱には都合が良い)」でも、正しい知識さえあれば、問題なく「高断熱化(高気密化するのは当たり前の事なのであえて書いてはいません)」する事は可能ですから、心配無用です!

③耐震性に関しても、「軟弱地盤」で建てる「木造(住宅程度の大きさ)」に「免震構造」を採用する事は、規則で禁止されていますし、「木造用の制震装置」で公認された製品はありませんので、「木造の住宅」であれば「耐震性能の向上」が一番実現性がありますね。

但し地震の揺れはそのまま室内まで伝わりますので、家具はキチンと固定しておいてください。

※例え「軟弱地盤」でも、「RC造(鉄筋コンクリート)」並みの基礎構造体にすれば、地盤の揺れの影響は受けないので、「木造の免震構造」も建てられるのですが、この様な場合地面から上の「木造の建物部分」よりも、「地下の基礎部分」の方が値段が高い可能性がありますから、現実的ではないのです。

実際の地震では「固い地盤」に建つ「免震構造の住宅」でも、相当な戸数で「脱落事故」が発生しましたので、「想定外の揺れ」をどこまで加味しておくのか? が重要になるので、「費用対効果」も含めて考えると難しい問題になりますね。

④耐久性に関しては、「定期的な点検」に勝る対策方法はありませんので、「絶対に食べられない木材」など言う、「宗教めいた製品」は避けた方が賢明ですね。

⑤たちまちご自身で「納得がいくまで勉強」をして頂くしか、有効な方法はありませんね。

「補足」があれば「追記」が可能です。


★以下は他の回答者さんへの、「追加内容」だと思って読んでみてください。

①野地板で発生する「結露の防止策」については、野地板の室内側に「屋根通気層」を設ければ、アスファルトルーフィングとの間で結露が発生しても、すぐに乾きますので、何の問題もありませんよ。

②確かに「平屋」の方が耐震性能は高いのですが、それだけでは皆さんの「選択肢」が無くなりますし、都市部の「狭小地」には「建てるな!」と言う事にもなるので、極論は止めた方が良いですね。

③「セルロースファイバー(古新聞)」に比べて「グラスウール(ガラスが原料なので無機質です)」や「ロックウール(無機質です)」の方が、更にシロアリは食べませんので、必ずしも「セルロース」が一番良いとは言えませんよ。

④国産の「厳選された木材(含水率15%以下)」を使用して、大工の手刻みで建てる家となると、どの位の年収が必要になるのか? を考えた時に「それは現実的な選択肢なのだろうか?」と感じます。

⑤「ログハウス」は昔に比べれば、確認申請の扱いが「在来工法」並みに軽減されましたが、「耐震性能」には疑問点があるので、日本で採用する事は厳しいと思いますよ。

⑥「CLT」に関しては、まだ「建築基準法」に掲載されて1年程度ですし、建設コストも、「CLT」の生まれ故郷のオーストリア並みには、下がってはいないので、現時点で採用する事はかなり難しいですね。 今の日本では「RC造(鉄筋コンクリート」よりも、「CLT」の方が高い点も厳しい現実ですからね。
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A 回答日時: 2017/10/22 18:38:47
全ての空間を8帖の構造にして2間に一ヶ所耐力壁を設けます。田の字プランの総二階を作ります。構造は色々有りますが、どの工法をとっても田の字プランが最も強いです。建築費用も最小限に収められます。32坪です。
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A 回答日時: 2017/10/22 16:54:17
住宅購入は、あくまで費用対効果で資金計画の上に成り立ちます。
高気密・高断熱については、一条工務店を初めとして多くの住宅メーカーが表示していますが、C値(隙間面積率)やQ値(熱損失係数)などの具体的な数値を開示しているメーカーは殆どないのが現状です。
また、耐震性についても耐震等級3であれば、阪神・淡路大震災の1.5倍の力の地震でも倒壊しないということであり、それは家自体の耐震であって人や家財道具を守るものとは限らず、制震や免振装置も必要になります。
最後の耐久性については、10年保証を定めた「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)が施行されたのは2000年で、その後、05年にマンションの耐震偽装問題が発覚し、売り主の経営が傾けば保証を履行できない懸念が意識されました。
そこで09年に施行されたのが「住宅瑕疵担保履行法」です。
現在、新築住宅の売り主は、専用の保険に加入するか保証金を法務局に供託する義務があります。
10年以内に売り主が倒産した場合、住人は保険金などを受け取り修理に使えます。
なお、戸建ての場合、給排水管やガス配管の破損、天井や床の破損は2年保証が一般的で、照明や冷暖房の作動不良は1年という例もあります。
また、シロアリ損傷を5年とする場合もありますので、保証書の内容をきちんと確認してください。
つまり、耐久性は保証と補修を前提に定められています。
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A 回答日時: 2017/10/22 15:08:59
コスト削減が主流になってしまい、日本人が日本の良さを知らない時代になってしまいました。
最近はテレビでも日本の職人技が紹介されてる様子が映し出されてますが、住宅も例外ではありません。

昔ながらの建築技法(在来工法)で、主流の集成材や外国産の木ではなく、良質な国産無垢材を使い、プレカットで接着剤使ってくっつけていくのではなく、大工の手刻みによって建てる家をベースに、現代の良いところ(気密性・断熱性等)をうまく取り入れた家が最強だと思います。
今の時代は、カンナも使えない人が大工を名乗って商売を始めてる時代なので、残念ながらそういう家を建てる工務店がめっきり減ってしまいました。探すのが一苦労です。

本来の日本家屋は400年以上も建ち続けている実績があります。
大地震が起きる都度、戸建てが倒壊する映像が流れるのを見て、木造住宅は脆い印象がありますが、良質な国産無垢材を使い、大工の手刻みで建てた木造住宅の地震の対策は最強です。

家造りはとても奥が深いので、なかなか書ききれないので、以下の質問の回答が参考になるかと思いますのでリンクを貼っておきます。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13179590293?__ysp=44Ki44O844Kt44OG44Kv44OEIOmrmOe0mg%3D%3D
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A 回答日時: 2017/10/22 14:53:19
吟味、解釈するには知識が不可欠です。
残念ながら、それが出来る一般消費者はほとんどいませんので、どれがベストかは分からないでしょう。
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A 回答日時: 2017/10/22 13:56:11
耐震性、耐久性をトッププライオリティに挙げるなら、

●ログハウス外断熱工法

●CLT外断熱工法

でしょう。ダントツですね。

あとは、ドングリの背くらべ
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