教えて!住まいの先生

Q 低層棟は何のためにあるのですか?

よく、会社のオフィスや大学のキャンパスなどの建物で、一つのビルが低層棟と高層棟に分かれているような感じの建物がありますが(エントランスは低層棟のほうにあることが多い気がします)、あれには何か意味があるのでしょうか?
全部高層棟(ただの一つの高い建物)にしてしまったほうが延床面積が広くなって良いと思うのですが。
質問日時: 2017/11/10 18:28:36 解決済み 解決日時: 2017/11/16 11:33:07
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ベストアンサーに選ばれた回答

A 回答した人: 鈴木 雅美 さん 回答日時: 2017/11/16 11:33:07
専門家
はじめまして、建築設計・ホームインスペクション(住宅診断・住宅検査)を行っている建築士の鈴木と申します。

結論的には「建物用途や建設地域等によって個々に検討した結果」ということになりますが、一般論としては次のような理由もあるのではないでしょうか。

①建物用途による理由
例えば街中で「商業施設+オフィス+住居」が混在する場合、不特定多数の人が利用する商業施設は、動線が短くて済む低層部分に広いスペースが要望され、特定の人が利用する「オフィス+住居」部分は眺望や採光に優れる高層部分にまとめるケースがあります。
また、無柱空間のホール等を設ける場合も、高層部分と平面的にずらして低層部分に設置した方が、構造的にも無理が無く経済的です。

②法規的な理由
建設場所によって様々な法規が関連しますが、日影規制や斜線規制等によって低層部分はある程度広く計画が可能であっても上層階はフロア面積を絞らなければならないケースなどがあります。

③避難動線的理由
以前、高層ビルの設計者が「万一災害時等に高層階からガラス等が落下した場合でも、低層部分を広くすることによって避難動線を確保できる」と書かれているのを目にしたことがあります。

ちなみに、敷地の大きさによって延床面積の上限は決まってくる(容積率)ので、1階から最上階までフロア面積を統一したとしても、延床面積の上限に変わりはありません。(建物形状に関わらず延床面積の上限は同じです)

以上、参考となりましたら幸いです。
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質問した人からのコメント

回答日時: 2017/11/16 11:33:07

大変分かりやすいご回答ありがとうございました。
法律上高層階のフロア面積が限られる場合や、延床面積に上限があるから低層にせざるを得ない(そこかわり広い空間を設計しやすくなる)場合があるのですね。
非専門家の素朴な疑問に付き合って下さりありがとうございました。

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