教えて！住まいの先生

裁判例では、「庭付き一戸建て物件の賃貸借契約においては、庭及びその植栽等も建物と一体として賃貸借の目的物に含まれると解されています。よって、庭付きの店舗を借りている人が、善良な管理者の注意をもって雑草の手入れをしなければならないと解されています。

参考
・東京簡裁平成21年5月8日 ウエストロー・ジャパン
・原状回復をめぐるトラブルとガイドライン（国交省）
＜別表1＞ 損耗・毀損の事例区分（部位別）一覧表
●戸建賃貸住宅の庭に生い茂った雑草
（考え方）草取りが適切に行われていない場合は、賃借人の善管注意義務違反に該当すると判断される場合が多いと考えられる。

ただ、2階が1階と独立していると争いが生じる恐れもあります。2階に行くのに1階の賃貸部分を通る必要があり、2階を独立して賃貸出来ない構造なら、使ってない2階部分の値引きをしているに過ぎないと解釈できます。いずれにせよ、過去の判例やガイドラインから現時点では、庭の手入れの義務は賃借人にあると主張してもいいと思います。賃借人が不満なら調停なり裁判なりをしてもらいましょう。

今後は、こういうことがないように契約書に「庭の手入れは、乙(賃借人)の責任で行う」と一筆いれるようにすることをお勧めします。

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