教えて！住まいの先生

ご質問が、①変動金利の返済中の話なのか、②今から新規で組むローンの金利の決まり方のどちらなのかにもよりますが。

①変動金利は、半年毎に変更（または維持）が多いです。
決め方は、「短期プライムレート連動」主に短期金利から影響される、か、「金融機関独自のレート」主に競争原理で決められる、か、のどちらかの事が多いです。

②金利をどのように商品化するのかは、基本的には「差取り」です。

例えばですが、資金調達として短期金利をベースに資金を集めて貸し出せば。
短期プライムレートを指標にして、必要経費として団信や事務費用など「返済中の費用」を上乗せして、「返済中の利益」を上乗せして、決定します。


フラット35であれば、債権として「1000万円の債権に利率を乗せて」売り出します。
これが原資であり資金調達になります。
当然にその売り出し債権の「利回り」は、「その時点の」長期金利などの債権市場に影響されてきます。
ここに「返済中の費用」「返済中の利益」を乗せて売り出します。

フラット35や期間固定金利が長期金利に影響されるのは「比較される債権市場」のためです。

金融機関は利益のために住宅ローンを融資します。
債権市場の方が「得」であれば、資金調達する意味がありません。
上乗せする余地がなくなるというか。







①金利の変更ルール。
契約内容に記載されている通りです。
住宅ローン商品によっても、違います。
また、変動金利の返済中の金利は、だいたいは半年毎に変更（または維持）されます。
期間固定金利では、固定金利期間終了に合わせて、金利が決定されます。
更新時期にならないと次の金利が分からないです。
全期間固定金利は、決められた時期に決められた通りに変更されます。
全期間固定金利は、金利が変わらないのではなく、契約したら、最後まで金利がわかるタイプの事なので。
住宅金融支援機構のフラット35「Ｓ」や、新生銀行の「ステップダウン金利」などです。
現在はSBI新生銀行になっています。


話を変動金利に戻します。

例えば、住宅ローンの金利が「短期プライムレートに連動する」ものであれば、その金融機関が設定している短期プライムレートの推移に影響されます。
短期プライムレートが変わらなければ、返済中の金利が変わらないタイプです。
主に短期金利に影響されます。

短期プライムレートは、その金融機関が、企業や法人に貸付する金利です。
決め方は、社会情勢と短期金利（政策金利）とを鑑みながら、金融機関が自由に決めます。
競争原理が働きますので、それなりに安定しているでしょう。
短期金利＝政策金利というのも、年8回の日銀の金融政策決定会合だけで決まるので、そうそう大きくは変わらないです。


「金融機関による」などという金利ルールのところもあります。

（2）基準金利 市場金利を考慮し、当社における貸出金（ご融資金）の調達コスト、営業コスト（お申込受付や審査体制にかかる人員コストなど）、収益状況を勘案し、当社において基準金利を決定いたします。

これは、PayPay銀行の住宅ローンの金利の説明です。
だからといって勝手に上がる訳では無いのです。
履歴も公表されています。

この他にも、「長期プライムレート連動」などもあります。
短期金利と長期金利（債権利回り）の両方を参考にして決定されています。



②今から新規で組むローンの金利であれば、競争原理と債券市場（債権利回り）と、短期金利に影響されます。
多くの場合、毎月変わるか、半年や３ヶ月毎に変わるかです。
毎月ではない金融機関では、公表時に「○月契約まで」などと記載されています。

特に、期間固定金利や全期間固定金利は、フラット35が「毎月」変わる事もありますし、参考にする指標が「長期金利」や「債権市場」になります。これは毎月どころか、常に変化しています。
市場なので、売り買いされている時間はずっと。

その上で。
実際の金利は、ホームページや店頭ポスターなどの金利からズレることも多いです。
結局は、「人」に対して金利を決めるので。


競争原理と債権利回り、長期金利や短期金利、そういった周辺状況で、金融機関は「だいたいの」金利を決め。
ホームページなどで公表します。

その人の信用情報や収入に対する返済額、物件に頭金をどのくらい入れているかの担保価値など、「個々の融資」の金利を決め。
契約を行います。

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