教えて！住まいの先生

都内の場合、周りに高い建物があればパネルが影になって発電量は激減します。
狭い土地が多いので屋根面積が小さく、3kW未満の家庭では影の影響が大きく、メリットよりも負債の方が多いですね。

都内の場合、蓄電池は19万円/kWhの補助金で実質タダで設置できるハズなんですが、業者が利益を大幅に上乗せしているので、20万円/kWhでも補助金出るから安いと勘違いして購入する人が多く、相場全体が上がっていると思います。
電気自動車の価格を考えれば判ることなんですが、まず、蓄電池が15万円/kWh以上という事自体がおかしいです。
日産のサクラを例で例えると、車両価格250万円～で、蓄電池容量は20kWhです。
250万円/20kWh⇒12.5万円/kWh
サクラの場合はレアメタルを使用したリチウムイオンを採用しているので高額ですが、レアメタルを使用していないリン酸鉄リチウムイオンを採用したBYDのドルフィンであれば車両価格360万円で蓄電池容量は44kWhで、8万円/kWhになります。
現在家庭用蓄電池の主流は、レアメタルを使用したリチウムイオン蓄電池からリン酸鉄系蓄電池へシフトしており、リン酸鉄系であれば工事費込みでも10万円/kWhが妥当って事になるのですが、蓄電池工事の相場は上がっており、18万円/kWhとされています。
どれだけ業者が利益を上乗せしているか理解できますよね？
特に訪問販売では、そこから100万円上乗せが当たり前で、悪徳業者だとそれ以上の利益が上乗せされています。
だから補助金がある=お得とは言いきれません。

仮に日照条件の良い太陽光3kWで蓄電池10kWhを60万円で設置しても、月々の経済効果は8000円程度で年間96000円程度です。6年で設置費用をほぼ回収でき、6年目以降は維持費の確保となります。9年目でパワコン更新分の費用は確保でき、15年目で撤去費用も確保可能です。
しかし、日照条件の悪い場合や、3kW未満の太陽光では、発電量が半分に満たない事もあり大幅に経済効果が下がるので、これらの費用は回収できない可能性の方が高いです。

また、パワコンは経年劣化による火災リスクがあり、施工不良による雨漏りや火災も多いので、それらの事故によって損害が大きくなれば本末転倒ですよね。

停電への備えで設置するなら良いですが、経済目的であれば、よく試算して検討した方が良いですね。

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