教えて!住まいの先生
Q 中古マンションについて質問します
14階建で13階の角部屋が売りに出ていました。約100世帯のマンションで築25年です。南向きの居間で隣室との間になる壁にヒビが入っていました。その壁だけがコンクリートむき出しでヒビが気になり不動産屋さんに聞くと、新築でもヒビは入りますよとのことでした。外壁はタイル張りで見た目にはヒビはありませんでした。どんなもんでしょうか。
ベストアンサーに選ばれた回答
はじめまして。中古マンションのホームインスペクション(住宅診断、住宅検査)を行っている建築士の辻と申します。
コンクリートのひび割れは、一部分のみで建物全体に問題がある・ないを判定することはできないのですが、ここではお書きいただいた条件で考え付くことをお答えしたいと思います。
マンションの上層階(特に最上階が多いですが)や非常に日あたりが良い南・西向き住戸の場合、コンクリート表面にひび割れが生じることはたまにあります。「熱」の影響です。
コンクリートはとても固い素材ですが、気温の変化により目ではわからないレベルで伸び縮みしています。南向きなど日あたりが良い住戸ほど、コンクリートに生じる一日の温度差が大きくなりがちです。
内部には鉄筋が入っていますし壁の上下左右はコンクリート同士で固定されていてまったく伸び縮みするための「余裕」が設けられていませんから、熱で伸びたい・縮みたい・・・となると、結果、表面にひびが入ってしまうというわけです。日あたりが良い住戸では、結構起きがちな事象です。
ですが、一般に分譲マンションの多くは、住戸間のコンクリート壁(戸境壁:こざかいかべ)や天井のコンクリートに仕上げのボード材や壁紙を施工して直接コンクリート表面が露出していないですから、気付かれないことも多いです。(たまに壁紙がよれたり割けたりして住民が驚くことはあります)
こういった熱の影響によるひび割れ以外には、「構造上の問題」などもあります。たとえば設計・施工が適切であっても地震の揺れでひびが入ることもありますし、構造設計や施工に多少問題がある場合などもひびが入ることでその不具合に気付くことがあります。
では、熱による伸縮なのか、構造に起因することなのかをどうやって簡易的に判別するかといえば、熱によるひびの入り方と構造に問題がある場合のひびの入り方は学術的に傾向がわかっているので、建物全体のひび割れの位置や形状などを勘案して推測するのです。
現在、外壁タイルにはひび割れがないとのことですが、築25年ということで、過去に管理組合が大規模修繕工事を行っていれば、外壁タイルは一度ひび割れなどを直している可能性もあり、現在タイルにひび割れが入っていないのが外壁がずっと健全だからなのか修繕したからなのかは不明でしょう。
そういう意味では、戸境壁表面のひび割れという情報だけでは、熱の影響なのか構造に関係しそうなのか推測しかねてしまうのです。
もしかすると熱の影響による表面的なひび割れかもしれませんが、もう少し調べたい!ということであれば管理会社に問い合わせされ、他住戸から同様または異なるひび割れの相談が入ったことがないか聞いてみたり、また、大規模修繕工事のとき外壁がどんな状況だったかなどを聞いてみるといいかもしれません。
以上、ご参考になれば幸いです。
コンクリートのひび割れは、一部分のみで建物全体に問題がある・ないを判定することはできないのですが、ここではお書きいただいた条件で考え付くことをお答えしたいと思います。
マンションの上層階(特に最上階が多いですが)や非常に日あたりが良い南・西向き住戸の場合、コンクリート表面にひび割れが生じることはたまにあります。「熱」の影響です。
コンクリートはとても固い素材ですが、気温の変化により目ではわからないレベルで伸び縮みしています。南向きなど日あたりが良い住戸ほど、コンクリートに生じる一日の温度差が大きくなりがちです。
内部には鉄筋が入っていますし壁の上下左右はコンクリート同士で固定されていてまったく伸び縮みするための「余裕」が設けられていませんから、熱で伸びたい・縮みたい・・・となると、結果、表面にひびが入ってしまうというわけです。日あたりが良い住戸では、結構起きがちな事象です。
ですが、一般に分譲マンションの多くは、住戸間のコンクリート壁(戸境壁:こざかいかべ)や天井のコンクリートに仕上げのボード材や壁紙を施工して直接コンクリート表面が露出していないですから、気付かれないことも多いです。(たまに壁紙がよれたり割けたりして住民が驚くことはあります)
こういった熱の影響によるひび割れ以外には、「構造上の問題」などもあります。たとえば設計・施工が適切であっても地震の揺れでひびが入ることもありますし、構造設計や施工に多少問題がある場合などもひびが入ることでその不具合に気付くことがあります。
では、熱による伸縮なのか、構造に起因することなのかをどうやって簡易的に判別するかといえば、熱によるひびの入り方と構造に問題がある場合のひびの入り方は学術的に傾向がわかっているので、建物全体のひび割れの位置や形状などを勘案して推測するのです。
現在、外壁タイルにはひび割れがないとのことですが、築25年ということで、過去に管理組合が大規模修繕工事を行っていれば、外壁タイルは一度ひび割れなどを直している可能性もあり、現在タイルにひび割れが入っていないのが外壁がずっと健全だからなのか修繕したからなのかは不明でしょう。
そういう意味では、戸境壁表面のひび割れという情報だけでは、熱の影響なのか構造に関係しそうなのか推測しかねてしまうのです。
もしかすると熱の影響による表面的なひび割れかもしれませんが、もう少し調べたい!ということであれば管理会社に問い合わせされ、他住戸から同様または異なるひび割れの相談が入ったことがないか聞いてみたり、また、大規模修繕工事のとき外壁がどんな状況だったかなどを聞いてみるといいかもしれません。
以上、ご参考になれば幸いです。
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