教えて！住まいの先生

購入の意思表示をするために作成する買受け申込書についてご説明します。
まず、買受け申込書についてですが買付証明書や購入申込書など地域や業者により呼び方は様々ですが法律的には金額などの条件を明示して購入の意思表示をするための書面であり当然ですが売買契約書ではありません。

買受け申込み書を作成した後は、口頭により返事がされる場合と売渡（うりわたし）承諾書という書面が発行される場合とがあります。
売渡承諾書には売主の希望する契約金額や手付金の額など契約に関する条件が記入されていて、必ずしも買受け申込書と同じ条件が書かれているとは限らず売主の希望する契約条件が書かれています。
別な言い方をすれば買受け申込書によって値引きの交渉をしても売主が応じなければ交渉はまとまらないということです。

しかし、買受け申込書と同様の条件による売り渡し承諾書が得られれば契約締結へと進んでいくことになります。これは、口頭による返事があった場合でも同様にお考えください。

ご質問によれば現状の売出し価格がご予算に比して高価であり、周辺物件の相場に比して割高であるとのことですが、現状価格を買受け申込書に記載すれば当然のことですが契約価格は現状価格ということになりその後の価格交渉は特別の事情がない限り売主に対して非礼な振る舞いということになります。

気に入った物件とのことですから買受け申込書を出されるのは悪くありませんが記載した条件であれば契約を締結するという意思が明確でないのであれば出すべきものではありません。
したがって、価格を交渉したいという意思を持たれているのであれば希望価格を記載するべきでしょう。

また、買受け申込書を先に出すことで交渉権を確保できるという考え方がありますが業者によっては先に出したとか後に出したとかいう事に関わらず、仮に同じ条件だとしてもローンの借入が無いケースや借り入れがある場合でも金額が少なく借入ができないというリスクが少ない購入希望者を優先させることは珍しくありません。

売主から物件の売却を依頼されている業者にとっては自らの顧客である売主を第一に考えるのは当然のことで、購入希望者が買受け申込書を出した順番などは買主を選定する際に無視されることもあるということです。

無事にご希望の土地を購入できることをお祈りしております。

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