教えて！住まいの先生

一級建築士、ホームインスペクター（住宅診断士）です。

中古住宅のホームインスペクション（住宅診断）をしている経験から、建物のチェックポイントについて、いくつか書かせていただきます。

○外壁や基礎等外回りを確認してください。
外壁は綺麗ということですが、基礎などに大きなひび割れや水染み跡、茶色い染みがないかチェックしましょう。
地盤が不同沈下を起こしている場合、大きなひび割れが出来ることがありますし、
コーミングの亀裂から雨漏りして壁内を雨水が通ると、基礎に茶色い染みとなって表われる場合があります。

○室内の壁・床・天井を確認してください。
クロス張替え済みなので、きれいな状態かもしれませんが、念のため水染みやカビなどがないかチェックしましょう。
売主さんに雨漏りしたような形跡やその他不具合がなかったか確認しておくのも大切なことです。
柱や床に傾きが無いかチェックしましょう。柱は５円玉に糸をくくりつけたもので、床はホームセンターなどで売られている水平器である程度はかることができます。

○床下や小屋裏など見えないところも確認しましょう。
洗面所や台所の床に床下点検口が、また浴室の天井や和室の収納天井等に小屋裏点検口がある場合があります。
売主さんの承諾が得られれば、ゆっくりと開けて懐中電灯で中をのぞいてみましょう。
見えない部分が建物のもっとも重要な部分であるといっても過言ではありません。
木部が腐っていないか、給排水管から水漏れしていないか、湿気がこもっていないかチェックしてみましょう。
点検口の近くに水周りがあれば床の真下を確認してみてください。比較的、水漏れや腐食を起こしやすい箇所だからです。

一般的に築年が経つにつれて建物の価格は下落しますが、実際あと何年住めるかは価格ではなく建物の状態によって決まります。
安く、永く住める家を手に入れることができれば、安い買い物をしたということになります。
反対に、表面的にきれいでも、内部に不具合があれば、補修に多額の費用がかかる場合があります。

建物の状態をしっかりと見極めて、良質な中古住宅を手に入れてくださいね。

• 参考になる：0
• ありがとう：0
• 感動した：0
• 面白い：0

この回答が不快なら